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自分の幸せを大切に いきいき揺らぐ「灯」スタイル

Lantern  swedish massage salon 服部 裕美 さん




いろいろなことへの好奇心

吹奏楽で知った、「努力の仕方」


エイコ整体の詠子さんからのご紹介ですが、どんな繋がりなのですか?


詠子先生のところで施術してもらっていて、今も通っています。

前の仕事の時に受けたセミナーの講師として詠子先生がいらっしゃって

「女性が一人で仕事を始めて生きていくことは」というテーマのセミナーでした。


また、大きなテーマですね。


そうですね(笑)詠子先生の、その時のお話に興味を持って名刺をいただきました。

その後、しばらくたってから「行きたいな」と思って通わせていただいています。


今のお仕事に就くまでのお話を伺っていきたいのですが、高校はベリーダンサーの麻衣さんと同じで市立ということですが、お生まれは浜松ですか?


そうです。高校も大学も浜松の学校に通っていました。お仕事も今に至るまでずっと浜松ですね。

県外に出たい願望もあまりなくて…居心地が良かったんでしょうかね(笑)

表現が合っているかどうかわかりませんが、物心がついたのが30歳くらいなんですね。

物心がつくというのは私の中で「自分で自分の人生のことを考えること」でそれが30歳くらいだったんです。

それまでは、もちろんやりたいことはあったし、意志も持っていましたがそんなに先のことまで考えて動いていなくて。

強い意志をもって、何かをやりたいから県外に行きたいというのはあまりなかったんですね。


なるほど。文芸大に進学されたきっかけはあったんですか?


国際文化学科という学科に入学したんですが、海外の文化には興味があったし、もともと絵が好きで絵本を描きたいなというのがなんとなくあって、昔話とか文化風習の違いみたいなものを学べたら楽しいだろうなという感じで入りました。

近いのもありましたし、県立だから学費も安いし、文化祭の見学に行って雰囲気が良かったので選んだという感じですね。


「こういうことが学べたらいいな」という感じですか?


そうですね〜具体的な目標みたいなものは無くて、でもその時はその時で一生懸命考えていたと思います。

ただ、大人になっていろいろな人の話を聞いたりすると「みんなすごい考えて生きてきたな」というふうに感じて、それに比べるとあまり考えてなかったかなと思いますね。


学生の時って先のことを考えるのは情報も少ないし難しいと思います。

子供の時になりたいと思った職業はありますか?


子供の時は鳥が好きで、鳥に携わる職業ということで鳥類学者になりたいと思っていました。

小学校高学年で器楽部でパーカッションのパートになってティンパニに憧れてティンパニ奏者になりたいとか、中学の時は絵本作家がいいなと思ったりしましたね。


絵本作家になりたいと思った時に、影響を受けたお気に入りの絵本とかったありましたか?


特別この人のファンというのはないんですが、いわさきちひろさんのような素朴なタッチの絵が好きで、キャラクターで立たせるような感じよりも好みとして写実的なものの方が好きでしたね。


今でも絵は描かれたりしますか?


たまに、スケッチというかイラストを書いたりすることはあります。手癖みたいな感じで描いてる感じですね。


部活のお話を聞きたいのですが、中学校の時も音楽関係の部活だったんですか?


そうです。中学では器楽部がなかったので吹奏楽部に入ってパーカッションを担当していました。高校生になってからも吹奏楽部に入ったんですが、私が入学した年からオーケストラのように座って演奏する班とマーチング班とで分けようということになりまして、マーチングがかっこいいなと思っていたのでマーチングを選んだんですが、人数が少なくて。

普通、マーチングは大編成で形をつくるのが醍醐味なんですが、先輩を含めて15人くらいしかいなくて(笑)形がつくれないんですよ。人数が少なかったので希望のパートというよりは、必要にかられてパートを振り分ける必要があって

トランペットになったんですが、全く吹けなかったんですよ(笑)


トランペットはただでさえ難しいのに動きながら演奏となると

難度がはるかに上がりますよね?


無理でした(笑)難しかったです。基礎ができて段階を踏んでいけばもしかしたら吹けたかもしれませんが、

性格的に「やらなきゃ」と思うタイプなので力を入れてやって変な癖がついてしまったのもあると思うんですけど、

とにかく全くダメで。周りの友達とかからは「大丈夫だよ」と言われるんですが、音が出なくて…。

それでも朝昼晩と頑張って練習したんですけど、今思えば努力の方向を間違えてうまくいかなかったんですね。


そうだったんですね。

実は僕も高校生の時、部活で上には上がいるということを嫌というほど味わった3年間で、「センス」というものがあるということに気がついてしまいまして…。


なんとなく分かりますよ〜。やっぱりあるんですね。今考えると社会人を経験したから分かる部分もありますが、あの時は努力する方向を間違っていたなと思いました。もっと人に相談すれば良かった。もっとできるようにならなきゃって一人頑張っていましたね。

もう少し他の方法で練習することができていたら…もちろん合う合わないもあるのでめちゃくちゃ上手くなっていたかは別ですけど、努力の仕方の正解・不正解はあるんだろうなということは、最近の経験からも学んだことですね。

大人になってから学んだことで、昔のことを少しずつ溶かして解決しているみないな感じはありますね。


そういう事ってありますよね。あの時は分からなかったけど振り返ると今に直結しているということは多いですよね。点が線でつながるような感じですね。


そうですね。人生に無駄なんてないんだなと思うようになりました。



自身の感動体験 育んできた「接客」への想い


大学を卒業してからはどのようなお仕事をされたんですか?


コンタクトレンズの販売をしていました。接客業ですね。大学生の時に初めてしたバイトが接客業だったんですけど、すごく接客が楽しくて。バイト先を選ぶ基準も、「接客が良いところ」というのが何となくあって、スタッフさんの感じが良いところという基準が自分の中にあって。仕事でもその流れで接客業を選んだ感じです。


バイトはどちらでされていたんですか?


派遣でホテルの配膳をしていまして、その後シネマコンプレックスに3年くらい勤めていました。


接客業を選んだということですが、

それまでに感動した接客に触れたことはあったんですか?


就職先に選んだのは、私自身が大学の時にお世話になっていたお店ですが、そこに行くと毎回気持ちが明るくなるくらい接客が良かったんですね。いろいろ優しい言葉をかけてくれたり、今思い出しても光景としてはっきりと思い出せるくらい印象が良くて。やっぱり、あたたかい言葉をかけてくれるお店にいくと気持ちがいいなぁとずっと思っていたんだと思います。


なるほど、ご自身の体験から決められたのですね。ちなみにご両親のご職業はなんですか?


父はピアノの塗装です。グランドピアノの塗装を専門でやっていました。職人肌ですね。

母は事務でした。なので二人とも接客という感じではないですね。接客に興味を持った、という程ではないのですが、家族でディズニーランドに行った時のキャストさんの動きは子供心にすごいなと思っていた記憶はあります。ディズニーも素敵ですが、その世界を作っているキャストさん達がすごいなと、接客に気持ちが向いていたかもしれません。


ディズニーは完璧なブランディングができていますからね。


大人になってからも行きましたが、「やっぱり素敵だな」と思って感激して帰ってきてますからすごいですね。


やっぱりそういった影響も職業選びに関係しているのかもしれませんね。


今思うとディズニーに行った人皆が接客にフォーカスするわけではないので、私の中で接客への興味があったんだと思います。


ミッキーやドナルドがいる中で、接客にフォーカスしていたのは特別ですよね。


すごい心から笑顔で迎えてくれるところという印象の方が、ミッキーより強いというのがありましたね。そう考えると面白いですね(笑)


行くと名前も知らないけど子供でも一人の人間として見てくれている

印象があるんですよね。


分かります!大人がいっても「その人」として見てくれている感じは伝わってきますよね。



充実した接客業の日々、触れた新しい価値観

「ものごころがつく」の本当の意味


コンタクトレンズの販売はどれくらいの間勤めていたのですか?


7年間くらい頑張って働いていました。


その後はどのようなお仕事をされたんですか?


化粧品会社に転職して4年ほど働きました。百貨店とかではなくて、お店に所属してエステをして化粧品を販売していました。


転職したきっかけはあったんですか?


コンタクトレンズの接客を頑張っていましたが、残業が多くなる働き方をしてしまったり、このままでいいのかなと思うことが多くなってきて。その頃一緒に働いていた方が先に退職して化粧品会社に勤め始めて。最初はその方のお客さんとして通っていたんですね。

その後、コンタクトレンズの会社を退職して、次はどうしようかなぁと考えていた時にその方が誘ってくれまして。

最初は美容の仕事なんて考えられないと思っていたのですが、誘ってくれた方やお店の所長のお話を聞いて、やってみようかなと思ってはじめることにしました。


一旦退職してお仕事をしていないフラットな状態の時に、

やってみようかなと思ったんですね。


そうですね。何の作戦もなく退職したのは今考えるとすごいなと思いますけど(笑)

私、だいたいそういうことが多くて…。


割とやろうと思うとさっと入れる感じですか?


そういうタイプですね。やろうと思うまでは結構時間はかかりますが、

決めたら進みますね。

自分の事を、くよくよ考えるタイプかなと思っていましたが、今話してみると違うんだなぁと思いました(笑)

化粧品会社に入ったのが29歳くらいの時で、その時の所長に「30歳までに一個これをやってみたいというのを実現してみたらどう」とお話して頂いたんです。

今まであまりそういったことを考えてこなかったなぁと思って、すごくその言葉が刺さったんですね。

その方は30歳までに自分の店を持つという目標があって、実際にお店を出されていて、私はそんなこと一回も考えたことがなくて、単純にすごいと思ったんですね。

化粧品会社の中での目標の持ち方はよくわからなかったんですが、先輩達が考え方や目標への落とし込み方をアドバイスしてくれて。

その時、「自分で目標を持っていいんだ」と思って入社しました。

そのブランドはいろいろなお店があるんですが、みんな個人事業主なんですね。

ブランドには属しているんですが、店長の色が濃く出るんです。私が入ったお店は考えることをすごく大切にしているお店で、「何となくではなく、自分が何をやりたいか、どんな人生を生きたいか考えて行動しよう」という方向性でした。すごくありがたい出会いで、そういう事を人生で初めて考えるようになりました。


その時の服部さんの気持ちとマッチした感じですかね。


そうですね。それまでの人生でも、決して何も考えていないわけではなかったのですが、とにかく目の前にある、会社に出された課題に向き合ってきていたなと思います。


なるほど〜。自ら考える、受け身から能動的になった感じですね。


そうですね。

自分で考えて動いた方が人生楽しいじゃん!ということに気がついた感じですね。


それは大きな変化ですね。その時は目標は持てたんですか?


「お店を持とう」などという具体的な目標ではなかったんですが、まずは「私」というお店を一人前にしようと思いました。

そうすると具体的な売り上げ金額が出てきて、そこを目指そう!というふうに一年目を過ごしました。

そこから自分のチームを持たせてもらったり、良い経験をたくさん積ませていただきながら4年間働いて。とっても大好きなお仕事と本当に良い人間関係だったのですが、事情があり泣く泣く退職することとなりました。最初に30歳くらいに物心がついたと言ったのは、「仕事を通じて自分の人生を考えるようになった」ということです。


なるほど。自分で自分の人生について考える良い機会に巡り合ったということですよね。

今までお話を伺ってきて、いろいろな内容が出てきましたが、働くこと、接客が好きなんだなと感じました。


そうですね。接客はすごく好きなので頑張りました。

ただ、自分が良いと思える接客をしたいけど、他にも考えなければいけないことがたくさんあって。自分なりに一生懸命やっていたんですが、自分の理解のスピードが追いつかないまま、そして追いついていないことに向き合わないまま進んでいって、今思えば心と行動がちぐはぐな感じになってしまっていました。


ひっかかりがあるまま働いていた感じだったんですね。


働いている時はそんな風に感じていませんでした。

大好きになった美容のお仕事を辞めなければならなくなって、それは本当に悲しいことだったので「どうしてこうなったんだろう」と原因を振り返っている時に気付いた感じです。


社会に出ると、いろいろと感じることは多々ありますが、そこを感じること、考えることは大切ですよね。


社会や会社、そして自分に対して疑問や不安・ひっかかりがあっても、それでずっといられる人もいらっしゃると思います。逆にすぐに向き合ったり行動したりして、ひっかかりを解消していく人もいる。

私は中途半端で、ひっかかったままではいられない性格なのに、そのひっかかりを解消する努力をしないままだったんです。

ひっかかりのあるまま、自分と周りをごまかしたまま働いていたので、心と行動が噛み合わなくて。

退職した後に気付いたことですが、「自分」に向き合わず行動していたんだなぁと思います。

自分がやりたいこと、やりたくないこと、できること、できないこと…もっと正直に向き合って行動すれば良かったんだと、そう気付きました。


なるほど〜。僕も前職ではいろいろ疑問をいだいて、思い切ってオリジナルで突っ走った経験があります(笑)

オリジナル性を求めるのは、その人のタイプなのかなと思います。


私は結構、人に気を使って波風立てないようにしたいと思っていて、会社に勤めているときも自分が無理している自覚はなかったんですけど、体調を崩したこともありました。

ある時占いにいく機会があって、その時言われたのが「あなたは人に合わせられるタイプではない」ということでした。

「あなたは会社人に合わないよ」と言われて何だか不思議と腑に落ちた感じはありました(笑)



出会ったスウェディッシュマッサージの魅力

そして独立・開業 


化粧品会社を退職されてからはどのように過ごしましたか?


1年ほど、いろいろ考えながら今の仕事のための修行をして準備をして開業しました。


一番興味があったんですが「スウェディッシュマッサージ」に出会いは何だったんですか?


全然ドラマチックではなくて、Web検索をしている中で出会いました(笑)

スウェディッシュマッサージに出会ったから開業しよう!ではなくて、私は自分でお店を持った方がいいんだ、じゃあ何が良いかなという考えでした。実は化粧品会社を退職する一ヶ月前に入籍をしまして、その時は別居婚で夫が東京にいたんですね。

入籍したてなのに無職になってしまって、その後のことをいろいろ相談している中で「どこかに勤めに出た方がいいかな?」と言ったら「絶対に会社員に向いていないから、自分でやって成長し続けられることを追ってみたら」と夫が提案してくれたんです。

言われてみれば「会社員は無理かもしれないな」と自分でも思えて。


自分のタイプをわかったうえでの開業だったんですね。


そうですね。

それに何より、美容の仕事でお世話になった方々が私に費やしてくださった膨大な時間と労力に報いよう、と考えるようになったのが大きかったです。

それまでは、迷惑を掛けて辞めた人間がすぐに「お店出しました〜」なんてして良いわけがない…と卑屈に考えていたんですが、それではお世話になった皆さんの労力を無駄にしてしまう。今度こそ、「自分の人生を生きる」こと、「自分」に向き合わなきゃと強く思いました。それが現在に至るまでずっと私の原動力になっていると思います。

なので、初めは悩んでいたのに最終的には「私には開業するしか道はない!」くらいの感じでしたね。

あと「自分の人生を楽しめる方向に持っていったら」と夫が言ってくれたことも大きかったです。「一緒に生きていくんだったら成長し続けている人と一緒にいたい」と言ってくれて、私もそうしたいな、と思ったんです。

なのでヒントをたくさんもらいながら「私」に向き合って進む道が決まった感じです。


旦那さんの言葉は大きいですし、身近な人に理解してもらえると嬉しいですよね。


本当に助かってます。一緒に考えてくれたりしながら応援してくれています。


それは大きいですよね。マッサージの技術はどのように習得されたんですか?


スクールに通って習得しました。その頃夫が埼玉に住んでいて、そこから一ヶ月半東京のスクールへ毎日通っていました。


ご自分で調べて、そこから学んでみてどのような印象でしたか?


自分で調べた時に、スウェディッシュマッサージというのは難しいですという情報があって、手技が多いの、そこの先生がやっているのはセラピスト側の身体の使い方が特殊だったんです。

「セラピストが長く施術ができるよう、自分の身体を壊さないようにつくった方法だから、最初はキツいし難しいと思います」というところから入りました。やり始めてやっぱり難しいなとは思いましたが、化粧品会社の時にもお客様に施術はしていましたし、スクールに行くまえに練習の意味もあってもみほぐしのお店でも働いたんですけど、やっぱり難しくて。

でも、これこそ求めているものだなと感じる部分が大きかったです。すぐに効果を出そうとするのではなく、じっくりその人の身体がなりたい身体になるためのサポートをする感じなんです。やりたかったことだけど、修行はきつかったですね。


なるほど〜。無理にぐいぐい押したりするわけではなくて、人間が持っている自然治癒力を目覚めさせるような感じですか?


あまり局所的にはしなくて、大きく触れながらお客様の身体の声を聞いていくような感じですね。

最初は「お客様のつらいところをほぐさなきゃ!」という感じでやっていましたが、だんだんとそのようなスタイルになっていきました。

すごくゆったりした施術で、お客様と一緒になってお客様の身体がなりたい方向にサポートする感じですね。


すぐに結果を出すことに重きを置いていない感じですね。


スウェディッシュマッサージの説明で「もともとの身体の回復力を元にもどす」という言葉があって、それが良いなと思いました。

その人が持っている回復力を取り戻し、生かす施術。しかもセラピストの身体も健康にします。その二つが揃っていないと成立しませんよという考えで、理に叶っていて良いなと思いました。


お話を伺っていると、お客様の身体と対話しているような感じですね。


そうなんです。施術をして痛みが全て取れるわけではないこともありますが、その人の身体がなれる範囲がありますし、無理矢理やろうと思ってもそうはならないですし、その方のなりたい方向に身体を持っていく感じです。


その人なりに身体にも個性があって、個性が出せるように施術するということですね。

詠子さんのお話にも同じようなことがあって、聞いていてリンクしました。


もともとの身体の持っている力や魅力を引き出すという点では同じかもしれませんね。

その人によってもともと弱いところも違うんですね。たとえば猫背だから良くないとか、

むくみやすいから何とかしたいと思っていても、それも身体の個性であって気に病む必要はなくて、視力の低い人がメガネをかけるように、むくみやすいんだったらこういうケアをしてあげようというふうに。自分の個性は悪ではなくて、個性の部分に手をかけてあげようという感じがイメージしやすいと思います。

弱いところ強いところもチャームポイント。痛みがあるから悪ではなく、私の身体はここが弱くなりやすいから、大切にケアしましょうねという感じですね。


そういう説明だと、すんなりと入ってきますし、

自分の身体のことも個性として認めてあげられますよね。


体質なんだからしょうがないではなくて、体質なんだ、でもこの体質とずっと付き合ってこの身体と共に生きていくわけだから

じゃあどのようにしたらこの身体と楽に楽しく生きていけるのかなということを、一回受け入れた方が考えやすくなりますね。

普段の生活の中で、身体の使い方などで負担がかかっているのを、ストレッチなどで日々自分で手入れをしてあげて、たまにプロの手でしっかり整えると良いですね。


服部さんが独立した時と同じ感じですね。会社員は無理だということを受け入れて独立されましたよね


そうですね(笑)なんか繋がっていますね。

あの時受け入れたから次の行動ができたんですよね。


先ほどお話の中で出てきた「施術者にも負担がない」というところのお話を

聞かせていただいていいですか?


セラピストは無理な力の掛け方や身体の使い方などで身体を痛めたりすることがあります。私が教えていただいた先生は、ご自身が肘を痛めた経験があって、そこから施術方法を考案されたという経緯がありました。せっかく施術をするのであれば、その時間を自分も健康になれるような身体の使い方をすれば、その結果セラピスト自身が長く活動できて、長い期間お客様の身体のサポートができるようになる!という考え方です。


施術の時はどんなイメージなんですか?


私の中では、お客様の身体の疲れを吸い取って循環させて戻しているようなイメージですね。

スウェディッシュマッサージの動きの中で『悪いものを一回吸い取って投げる』動きがあって、西洋医学を元に考案されたスウェディッシュマッサージにも東洋医学的な考えがあるんだと思いました。

悪いものだという認識では施術はしていないですね。

凝りを解して溶かしてあげたい、最近はバターを溶かすようなイメージで元の姿に戻してあげようという感じですね。お客様の身体にはもともと浄化する力はありますから、その流れに乗れるようにお手伝いをしています。


まさにセッションですね!今は開業されて1年半ですが、お店の現状はどうですか?


最近はありがたいことに利用していただくお客様が増えていて、本当にありがたいです。


集客はどうされていていますか?


インスタグラムとホームページで情報発信しています。


お客様の層はどのような感じですか?


20代〜80代と結構まんべんなくといった感じです。

それぞれに体のお悩みがあったり痛みがあったりしてご来店していただいていますが、

お店の雰囲気を気に入ってくれて、リラックスしたいからとご来店くださるお客様もいらっしゃいます。



すべてにつながる「ランタン」

自分らしく=お店の個性 


開店から今まで、振り返ってみていかがですか?


集客はやっぱり苦労しました。本当にゼロからのスタートだったので。

お店を始める前にチラシ配りとかもやっていなくて、多くはない知り合いに声をかけたりしながら2019年12月にオープンして

月に数件という感じで動いていて、少しずつ増えてきたかなと思った時にコロナの緊急事態宣言になったんですね。

ほとんど稼働していない日々もあったりしましたが、そこを越えてからは1日数件をこなせるようになりました。


インスタとHPで少しずつ増えているのは時代に沿っていて理想的ですよね


そうですね。すごく理想的な感じでありがたいです。


HPやインスタグラムを拝見しましたが、

ブランドの見せ方として個性が際立つ感じですね。


ありがとうございます。ブランディングに関してはいろいろ考えました。

集客したいからクーポン冊子に掲載してみようかなとか

携帯でアプリ作りませんかというお声かけをいただいたりとかして、やってみようかなと思ったこともありましたが、

夫に「それってランタンぽくないよね。技術も磨いたし、店舗の内装もきちんとやってお店の色も出ているから

そこに反応してくれる人にだけ来てもらえればいいんじゃない」と毎回言われるんです。


全体的に女性が好きそうな感じですし、色使いも北欧っぽい感じですよね。

しかし旦那さん、いいこと言ってくれますね。


私自身は集客しなきゃ!稼がなきゃ!と焦っているんですけど、「ゆっくりでいいから自分らしくやりなよ」と言ってくれたのはありがたいですね。


今伺っていると屋号に通じるところがあるなと感じました。

ランタンの火は小さいけど、森の中で小さく灯っているのが見えた方が側にきてくれるイメージが湧きました。

改めてですがランタンのネーミングの由来を教えてくれますか。


一生懸命考えて、とても愛着のある名前です。私は光が灯る感じが好きで、

最初はランプが思い浮かんだんですけど、すでにランプさんというお店が近くにあって(笑)

いろいろ考えていた時に「ランタン」があって。

さらに調べていったらバースデーランタンというものがあって

自分の生まれ年のランタンを持つのが、その時日本で流行りだということが出てきて。

そこでランタンは長持ちするんだということを知って、お手入れをしてずっと灯り続けるなんて最高だなというのが、私の目指す身体のあり方につながったんですよ。

お客様も覚えやすかったみたいで、お店の名前で呼んでくれることが多くて、すごく嬉しいですね。

ホームページにあるイラストは西洋風ランタンの画像をいくつかと私の想いを伝えて、デザイナーさんに創ってもらいました。


いろいろな意味が集約されていますし、お仕事や想いと繋がっていますよね。

きっちりブランディンができていると思いますよ。

さきほどコロナのワードがでましたが、お仕事には影響ありましたか?


コロナの影響はあったの?と周りの方からは聞かれるんですが、影響を受けているのか、いないのかは正直なところよく分かりません。宣伝が表立ってなかなかできなかったのは難しさを感じました。


そうですよね。広告が難しいですし、弊社のクライアントさんともいろいろ話をしましたが

安心・安全が最優先になりました。現状はいかがですか?


2020年の夏くらいにHPを見て少しずつ予約をくれるようになったお客様が来てくださって

ご紹介が少しずつ増えてきて、とても嬉しかったですし、もう少しやらなきゃ、やりたいなと思いました。

そこからインスタの運用方法をよりビジネス的に考え始めたりとか、セラピストではなく経営者としての頭を動かし始めました。


お客様からの評価もいただいて、

ご自身の中で少しずつマインドも変わってきた感じですか?


自分に合った働き方はどんな形かなとか、どうやったら自分が気持ちよくお客様を迎えられるのか、どのような言葉をかけてもらえると自分が嬉しいのか、自分軸で考えるようになりました。

自分が幸せにならないと、人は幸せにできないというのを最近はよく考えていますね。

そうした方がランタンの色は出せる、自分が幸せ、自分がやりたい方向に進めていくことがランタンの色になることがすごく大事だなと思うようになりました。


なるほど、伺っていると全てがランタンにつながりますね。ランタン自体明るさも強さも限界がありますし、高出力にすると燃料も早くなくなってしまうし小さすぎても炎は見えないですし、ちょうどよい大きさ、バランスを考えていかないとランタン自身が素敵に灯っていないといけないですよね。ランタン=服部裕美さん自身なんだと結びつきました!


そうですね。以前は灯したけど、綺麗に生き生きと揺らいでいるかは考えられていなかったし、今ようやくそこを探れるフェーズに来ていると感じます。やっとそこに辿りついた感じです。

自分にとってのいい塩梅とは何なのかを考えて実行している感じですね。


今日はランタンの話に集約してしまうかもしれませんが、ランタンは一つで光っていますよね。この部屋(インタビュールーム)にある蛍光灯は何本か集まって一つになる、これが会社員だとするとランタンは真逆で、一人、その個性で光っているなとストンと腑に落ちました。


ほんとですね!これから灯の調整は必要かもしれませんが、そこがどれくらいの光でいたいかはずっと考えていきたいです。



お互いが自立して 応援しあう夫婦の形


今はランタンのオーナーとして主婦として二つの顔をお持ちですが、

バランスはいかがですか?


現在は夫と二人で生活していますが、お互い自立して対等な関係でいたいという想いがずっとあります。どちらかが家事をしなきゃとかはなくて気がついた方が家事をするという感じです。役割分担とかは一応はありますがその時に動ける方がこなす感じですね。

お互いに今やっていることをそれぞれ応援しているので、主婦という感じではあまりなくて

今はそれぞれやっていることを大切にしながらやっていこうねという感じで、やりくりさせてもらっている感じですね。


良い関係性ですね〜。我が家は完全な役割分担制です(笑)


そのご家庭ごとにやり方はあると思いますし、夫が「共有して話をしていろいろ決めていこう」というスタンスで、

私はそれがとても良いことだと思ったので、二人で話をして決めていますね。


素敵ですね。日々お仕事でお忙しいとは思いますが、趣味とかご自身のリフレッシュ方法はありますか?


リフレッシュとは遠いかもしれませんが、しっかりと寝ることかなと思います(笑)

結構オンとオフが激しくてオフになったら何もしないんですが、逆に仕事に関係のあるようなことを、いつでもやってしまいます。

その中で、たまに何もしない日があって「何もせずに休日が終わってしまったー(泣)」と考えがちでしたが、最近はそういう日は必要なんだなと思うようになりましたね。たまに1日何もしない日があって燃料をチャージすることも必要ですよね(笑)

今は、今日はこのお客様がいらっしゃるからどうお迎えしてどんな施術にしようかとか、終わってお客様に連絡を入れたりとか、インスタはどんな内容にしようかとかを考えるのが楽しいですね。お客様から反応が返ってくるのが楽しいです。

ずっと動いていたい感じはありますが、限界があるのでそれはそれで自然に任せようと思えるようになりました。


自分の幸せが一番 じっくり焦らず向き合うことが大切


今後の目標について教えてください。


お客様が自分で自分の身体を大事にしようと思える場所にしたいです。私が施術することで、こんなに自分の身体がこんなに愛おしいものだったとう気づきがあったりとか

その場限りではなくて、誰しも一生その身体で生きていくものだから、その身体に自分でどうやって火を灯していこうかなということを考えるきっかけになって、そのお手伝いができるサロン。ここに来れば一回ニュートラルになった感じを体感できて、お客様が「こういう感じにしたかった」というのを思い出してもらえるようなサロンにしたいですね。

スウェディッシュマッサージの技術もどんどん磨いていきたいですし、身体の使い方に対するアドバイスができればもっとお役に立てると思うのでその一環でヨガを勉強してみたいなとも思っています。

できればお客様一人一人と長いお付き合いができることが理想で、ずっとお客様と並走していきたいです。

その先に店舗化とかスクールをやるとかあるのかもしれませんが、今は全く考えていません。


今日のお話を伺うと、ひっそりと森の中にいて火を見つけに来た方の隠れ家的な感じでいて欲しいなと思います(笑)


大変だと思いますが、続けていくことが目標であり夢ですね。


このインタビューは頑張る女性を応援するというコンセプトで進めていますが、ご自身の経験の中でアドバイスをいただきたいと思います。


自分の幸せがまずは一番大切だと思います。自分の大切な人、愛する人を幸せにするには、自分自身が幸せであることが大前提ですし、自分の人生を生きるのは自分しかいないからです。

自分の幸せとは何だろうと考えること。考えは日々変わっていくし、なかなか答えは出ないかもしれませんが、きちんと向き合って考えることが、自分の人生を生きる上ですごく大切なことだと思います。

行動して間違ったとしても、それも必要なことだったのだと思います。自分に必要なことを教えてくれるものだから、失敗は大切な経験として受け止めて、活かす。

人それぞれのペースやタイミングがあると思うので、焦らずじっくり向き合っていきましょう。


今日は貴重なお話をありがとうございました。



服部さんの活動内容などはHPやInstagramをご覧ください。


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